下位モデルを買ってもどうせすぐに上位モデルが欲しくなるから、最初から上位モデルを買ったほうが結局財布にやさしい。
これは経験上ほとんどの場面で当てはまる。
Google Pixel Buds Proはその名の通り、Googleが発売するイヤホンの上位モデルだ。
Proのついていないモデルもあるが、最初から上位モデル買ったほうがいいの法則に従ってProを購入した。
高い金を払えばもっと良いイヤホンは見つかるが、本製品は2万円台で買えるイヤホンとしては万人におすすめできる優等生だ。
これといった欠点も見当たらず、近年の完全ワイヤレスイヤホンに求めるたいていの機能が搭載されており、よほどのオーディオマニアでもなければ十分に満足できるだろう。
- ANC、外音取り込み、Qi充電など、多くの機能を搭載
- まるっとしたデザイン、快適な装着感
- 利用場面を選ばない
- 音質最高…ではない
- ケースが汚れやすい
特徴
Google Pixel Budsシリーズの最上位モデル
2022年11月現在、Googleからリリースされている完全無線イヤホンはPixel Buds A-SeriresとPixel Buds Proの2種類だ。
本製品はProという名前の通りA-Seriesの上位機種にあたり、A-Seriesにはない様々な機能が搭載されている。
Pixel Buds Proは以下の四色がラインナップされている。
Charcoal | Fog | Lemongrass | Coral |
---|---|---|---|
いずれもパステルっぽい色使いで、スマホのPixelのようなポップさがある。
僕が使っているPixel6に合わせてCoralを選んでもよかったが、Peak Designのスマホケースに合わせてCharcoalを選んだ。
Pixel Buds自体はPro以前にも何世代かリリースされていたが、今回初のANC(ノイズキャンセリング機能)が搭載されたとのことで購入を決意。通勤電車や人込みで音楽を聴く人にとってノイズキャンセリングはもはや必須といえる技術である…。
詳細はこの後レビューしていくが、2万円+αの完全無線イヤホンとしてはこれが最適解ではないかと思う。
てんこ盛りの機能
最近のイヤホンはいろいろと機能が搭載されている。思いつく限りでもQi充電、ANC、外音取り込み、マルチペアリングにボリュームEQなどなど…。
必ずしも多機能=良いイヤホンではないが、「音質はいいけどANCついてない」などの理由で購入を足踏みすることがあるのも事実だ。
いずれも音質が良くなるわけではないが、利用場面を選ばず快適に音楽を聴くための機能。ないよりはあったほうが良い。
参考程度に、Google Pixel Buds ProとA-Seriesに搭載されている機能を比較してみよう。
Pixel Buds Pro | Pixel Buds A-Series | |
---|---|---|
ANC | ||
外音取り込み | ||
マルチポイント接続 | ||
ワイヤレス充電 | ||
Googleアシスタント | ||
リアルタイム翻訳 | ||
音楽再生時間 | 最大11時間 | 最大5時間 |
価格 | 23,800円 | 11,900円 |
ストライクゾーンは広め
肝心の音質については、2万円+αするだけあり悪くない。
低音が強く、よく聞いていると高音が若干シャリシャリするが、普通に聞いていれば気にならない。
2022年10月のアップデートでイコライザーも追加されており、多少は自分好みのサウンドにカスタマイズできるようになった。
ANCで雑音を排除しつつ、お気に入りの設定で好みの音を出せるわけだ。
バッテリー持ちも抜群に良い。
ケースあり | ケースなし | |
---|---|---|
ANCなし | 最大31時間 | 最大7時間 |
ANCあり | 最大20時間 | 最大11時間 |
最近名古屋への出張が多く、片道4時間ほどかけて移動しているが、本体のバッテリーだけでずっと音楽を聴いていられる。
他にも魅力はたくさんあり特に大きな弱点もない、多くの人にオススメできるイヤホンだ。
外観
卵みたいなケース
ケースは白くて丸くて、触ると程よい摩擦を感じる。まるで卵だ。
手のひらに収まるサイズで、カバンやポケットに入れてもかさばらない。
重量イヤホンなしで56.2g。参考情報として、Apple AirPods Proは50.8gとほとんど同じ重さと思っていいだろう。
ちなみに、イヤホン本体のカラーを問わずケースは白だ。
豆みたいなイヤホン
ケースが卵なら、イヤホン本体は豆みたいだ。
でっぱりや角がなく、耳に入れたときのフィット感は上々。
イヤピースも複数付属しており、イヤーチップのフィット感を確認する機能も使える。
左右で違うサイズを提案されたので首をかしげたのだが、驚くことに快適に使えている。人間の体は左右対称じゃないのだ。
装着検知機能もあるので、耳に着ければ再生開始、外せば停止してくれる。すごい。
使用感
付け心地はかなり良い
出張や通勤などで長時間つけっぱなしにすることが多く、イヤホンの付け心地はかなり大事なポイントだ。
Google公式サイトで購入したので実物を触っておらず多少の博打ではあったが、事前情報で付け心地が良いということは抑えていた。…が、予想以上に良い。
耳へのおさまりが良く圧迫感はないし、かといってポロッと落ちるようなゆるさもない。
つけたまま寝てしまっても大丈夫そうだ。
ANCと合わせて、耳に優しいつくりになっているのがかなり好印象だ。
タッチ操作のレスポンスも良く、誤操作によるイライラもほとんどない。
音量調整がスワイプというのも面白い。
うれしい便利機能の数々
冒頭でも触れたように、Pixel Buds Proには便利な機能がてんこ盛りだ。
音楽関係ではANC、外音取り込み、ボリュームEQ、イコライザなど…。
またスマホとの連携では、通知の読み上げ、Googleアシスタント、マルチポイント接続などが使える。
「この機能がないから…」という理由で選択肢から外れることはないだろう。
利用場面を選ばず安心して使える
恐ろしいことにヘッドホン/イヤホン難聴というものがある。大音量を長時間聞き続けることで、次第に聴覚が失われていくそうだ。
対策はいろいろとあるようだが、ANCで雑音をシャットアウトしイヤホンの音量を下げるのも有効だそうだ。
音量を下げるときになるのが高音や低音が聞こえづらくなるという点だが、本製品はボリュームEQによって音量に合わせてサウンドが自動で調整される。
音量を下げると低音域と高音域が強調されるので、ANC使いながら小音量で音楽を聴いても違和感がない。
ノイズキャンセリングはよく効くし、元の音質もよいので、利用場面を選ばずにガンガン使える。
いまいちなところ
音質最高…とは言えない
これは仕方のないことだが、音質は悪くないな…レベル。
僕はこれとは別にAVIOT TE-BD21j-ltdというイヤホンも持っている。これは兄にそそのかされてお店で視聴して衝動買いしたものだ。兄がオーディオマニアなのでいろいろとイヤホンを試させてもらったが、高くて良いイヤホンの味、もとい音を知ってしまったのが不幸だった。
Google Pixel Buds Proの音は全然悪くないし、2万円のイヤホンでこれなら全然納得なのだが、世の中にはもっと良いものが存在するのだ…。
逆に言えば、オーディオマニアでもなければ気にならないレベルでよい音だといえる。聞く音楽のジャンルも選ばないので、音にこだわりがなく値段相応でよいのであれば全く問題ない。
2万円+αという価格設定は、てんこ盛りの機能を見れば納得である。
ケースは汚れが目立つ
購入で得られるメリットに比べれば些細なことだが、やはりケースの汚れは目立つ。白いうえに、素材の質感的に汚れが落ちにくそうな感じもする。
汚れが気になる方はケースも一緒に使うとよいだろう。
また、細長いイヤホン本体を縦に収納する関係で、ケースはかなり底が深い。イヤホンはどうしても汚れてしまうので、しばらく使っているとケースの中も汚れる上に掃除も難しい。
綿棒など用意しておいたほうがいいだろう。
まとめ
Google Pixel Buds Proはほとんどの人のニーズを満たす、超優等生な完全無線イヤホンだ。
もちろん音質を追い求めるオーディオマニアや、イヤホンに2万円は高いと思う方にはおすすめできないが、2万円+αの価値があるのは間違いない。
遮音性の高いANC、音量によるEQの自動調整、長時間の使用に耐える装着感とバッテリー持ちなど。
音質については「上には上がいる」という感じだが、イヤホンとしての使い勝手があまりに良いのでとりあえずで選んでも後悔はしないだろう。
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